武器って誰が作っているのでしょうか?
悪の枢軸って本当に危険なの??
以下抜粋
米ソという二つの超大国が注ぎ込んだ軍事費は、戦後の1947年から1989年までの間に35兆ドルに達した(2001年の米ドル価値で評価)注35兆ドル=約4200兆円
1980年代を通じて米ソの軍事関連施設に従事していた人は、2100万人も居た。
膨大な武器が北側から南側諸国へ流れた。北から南への武器貿易は1980年代がピークであった。その10年間でその総額は6500億ドル(注約78兆円)にも昇る。(2002年のドル価値で換算)
1985年から2001年にかけて、世界の軍事支出は三分の一ほど減少した。
これは、米国にとっての旧敵国が大幅に軍事費を削減したことによる。旧敵国は、この期間で72%も軍事費を削減したのである。
1985年には米国の軍事支出は、旧敵国グループの80%しかなかった。ところが、2001年になると250%にもその比率を高めたのである。
軍事支出の削減に伴い、武器輸出も減少した(ただし公的な貿易しか数値は分らない。密貿易については、具体的な数値の確定は不可能である)
2001年の武器貿易額は、1985年の65%に減少した。
同期間内の途上国の武器輸入額は三分の一に低下した。
1980年代の武器取引の45%は旧ソ連を含む「ワルシャワ条約機構」の諸国と中国の輸出にからむものであった。
今日これら諸国の武器輸出額は400億ドルもあったが、1997年から2001年までの期間では、年平均62億ドルしかない。
これに対して、米国とその同盟国は同期間に年平均204億ドルも輸出している。これは通常兵器の貿易額の75%に相当する。そして武器輸入の圧倒的部分はアメリカの同盟国である。1992年から1998年の間ではこれら諸国の武器輸入額は全世界の69%であった。
いわゆる「共産圏」「ならずもの国家」は喧伝されているほどには軍事面では突出していない。
中国を含む共産圏諸国の武器輸入額は、1997年から2001年の間で9%に過ぎなかった。
軍事技術開発費の60%は米国によって担われている。
米国の同盟国は25%である。
これに対して、米国の同盟諸国と対立しているといわれている中国とロシアの軍事技術開発投資は微々たるものである。両国合わせても12%に過ぎない。
武器生産に至っては、米国は世界の半分以上を担っている。米国にヨーロッパのNATO諸国と日本とを含めれば、シェアは90%に達している。
中国とロシアの武器生産はわずか6%である。
おまけ
中国の国防費は、1995年で600億元であったが、2004年にには2200億元にまで増大している。
人民元レートは、変動はあるものの、ほぼ1元=15円である。
これで換算すると中国の軍事費は、3兆3000億円という膨大なものとなる。
しかし、元は明白に過小評価されていることを鑑み、購買力平価から見れば、元は、公定レートの6倍程度であるとされている。
とすれば事実上15兆円もの巨額の軍事費であることになる。
以上、『「帝国」と破綻国家』本山美彦 京都大学教授編より抜粋
1997年に香港が組み入れられてから、いっぱい使わされてしまったわけね(笑)
注
現在の中国元のレートは、1ドル=8円前後なので、もっと金額は少ないです。
購買力平価での換算に関しては、輸入している武器などは、ドルやルーブル建てなので、この数字には意味ありません。
ちなみに、中国の最新型戦闘機のほとんどの部分はイスラエル製だったりします。
中国の軍事費の多くの部分は、莫大な人件費です。
冷戦終結後に世界中で内戦が頻発したのは、皮肉にも、崩壊した東側の武器が大量に流出したこと、東側に対抗していたNATOの装備も使えなくなり、軍事産業自体が傾いたためだった。
皮肉なことに軍縮が内戦を産んだのだ。