お待たせいたしました。
日本サッカー史上、初めてのワールドカップ制覇の詳細レポです。
FIFA女子ワールドカップドイツ大会決勝 日本対アメリカ
7月17日(日) 20:45(現地時間)=27:45(日本時間) / 会場:フランクフルト(ドイツ)
日本2−2米国 (PK 3-1)
得点 宮間あや(後半35分)、澤穂希(延長後半12分)
モーガン(後半24分)、ワンバック(延長前半14分)
GK:21海堀あゆみ
DF:2近賀ゆかり
3岩清水梓
4熊谷紗希
15鮫島彩
MF:6阪口夢穂
8宮間あや
9川澄奈穂美
10澤穂希(cap)
FW:7安藤梢→17 永里優季(後半21分)
11大野忍→18 丸山桂里奈(後半21分)→20 岩渕真奈(延長後半14分)
予想通り、スウェーデン戦で大活躍した川澄は先発です。
前半の試合展開は、全く予想通りでした。
アメリカが徹底的に攻める。日本必死に守る。
日本は、やはりそれほどパスは繋げられないようです。
この原因は、高さのあるFWワンバックにヘディングで合わされないようにするため、相手のサイド攻撃を警戒したことにより、サイドバックがカバーリングポジションに入っていたため、中盤での数的な優位が作れなかったことに原因があります。
それだけ、守備重視で入っていたわけです。
これは、仕方なかったことかもしれません。
日本は、GK海掘のスーパーセーブやアメリカの、決定機での技術力不足にも助けられ、日本は、なんとか0−0で前半を終えます。
これは、ゲームプラン通りだったのではないかと思います。
佐々木ジャパンのメンバーは、本当に切迫した極限の状況で力を出し切れることが出来るように、体力トレーニングを積んできたからです。
後半になれば、スタミナで上回ることが出来ます。
控えには、スピードと突破力のある、岩渕や丸山も控えています。
これは、日本にとって、願ってもない展開であったと思います。
しかし、後半、状況は変わります。
後半開始から、アメリカは、フォワード、チェニーに替わって快速のモーガンを投入します。
サイドを抑えられているために、エース、ワンバックの高さが活きなかった前半の反省を踏まえ、スピードのあるモーガンで中央突破も視野に入れた作戦に出たわけです。
一方、日本は後半21分大野忍OUT丸山桂里奈IN
安藤梢OUT 永里優季IN
2人を一気に変えました。
しかし、結果的に、これが、一瞬の隙を生みます。
替わって入った永里がボールを奪われたところからカウンター、それまで素晴らしい守備を見せていたCB熊谷が下がるのが遅れ、快速FWモーガンが裏へ抜け出します。
そして、これをゴールに突き刺し、アメリカが先制点。
かなり厳しい状況に追い込まれました。
しかし、そこは、スタミナに自身のある佐々木ジャパン。
ここから巻き返します。
今度は、右サイドの永里からのクロスに丸山が潰れ、相手DFに当たって転がってきたボールを冷静に宮間が押し込みゴール!!
この落ち着き。。宮間のゴールは、まるで遠藤選手のゴールのようです。
追いついた日本は、そこから完全に日本ペースで試合を運びます。
惜しい場面が何度かありましたが、決めきれず、90分を1−1の同点のまま終了。
15分ハーフの延長線に突入。
体力のある日本が有利かと思いきや、延長線が始まってみると、日本の足が重いようです。
そして、意外とアメリカは、それほどバテてないように見えます。
延長前半14分、モーガンのドリブル突破への対応で、一瞬、エース・ワンバックを放してしまったCBコンビの隙を突いてワンバックのヘッドが炸裂。
アメリカ2−1で勝ち越します。
今大会を通じて素晴らしい守備を見せてきたCB熊谷でしたが、モーガンのスピードに加え、一瞬の隙を突かれました。
ここで勝ち越される展開は、非常に苦しい。
やはり、健闘もここまでなのか?
もう、こうなったら岩渕投入しかないのではないか?
延長後半の頭から岩渕の投入を予想しました。
しかし、岩渕の投入は、なかなかありません。
時間は刻一刻と過ぎていきます。
そして、ようやく岩渕の投入のゴーが出された後でした。
日本は、宮間のコーナキックから澤がニアでトリッキーに合わせます。
そして、これがなんとゴールに吸い込まれました!
日本、土壇場で同点!!
そして岩渕投入となりました。
PKはどうなるか分らないので、ここは一気に勝ち越しへ勝負かと思いきや、途中で入った丸山に替えて岩渕という、バランス重視の堅い交代でした。
しかし、ロスタイム、今度は、日本が決定的なピンチを迎えてしまうのです。
岩清水のタックルがファウルで、絶好の位置でアメリカのフリーキック。
こんな土壇場で、またひっくり返るのか!?
しかし、これを弾き返し、なんとか2−2で試合終了。
いよいよ世界一を決めるPK戦に突入です。
PKはアメリカの先攻です。
PKは先攻有利。
最初のキッカーが注目されますが、キーパー逆を突かれますが、なんと海堀が右足でセーブ!!
大きな一本となりました。
注目の日本の一人目は、宮間。
遠藤のように冷静な宮間です。
管理人は、日本選手達の表情を見ていましたが、その表情を見て、澤選手だけは止めたほうが良いと思っていました。
自信無さそうに見えたのです。
こういう大事な場面で、澤選手のような、大黒柱のプレーヤーが、PKを外すことは、非常に多いのです。
なぜか?
それは、大黒柱の選手は、大事な試合を、極限まで闘っていて余力が残っていない場合が多いからです。
ですから、宮間は正解に思えました。
そして、この大舞台の緊張する場面で、オドロクほど冷静に、キーパーの動きを読んで真ん中に蹴り込みます。
遠藤のPKのようだ!!
2巡目、アメリカは、助走距離が短いです。ちょっと焦りが見受けられます、そして助走中に滑ってバランスを崩します。
なんと、ボールはゴールのはるか上を越えていきます。
日本、断然有利!!
しかし、永里のキックをアメリカが防ぎ、1-0
3巡目 アメリカ、これをGK海掘がスーパーセーブ。
今日のGK海掘、神懸っています。
一方の日本の阪口のキックは、ちょっと甘く、相手GKが触りましたが、これがゴールに吸い込まれます。
ラッキーでした!!
これで大手!!
4巡目、アメリカ、エース、ワンバックが豪快に決めます。
日本は誰でしょう??
澤じゃないだろうな??
いや、CB熊谷が出てきました。
これは良い選択に思えます。
この大会、そもそも熊谷が居なかったとしたら、ドイツ戦で負けていたはずです。
熊谷が外しても、誰も文句は言わないでしょう。
そしてセンターバックは、フィールドプレーヤーのうち、一番体力が残っている可能性が高いのです。
運命の瞬間
熊谷のキックは、絶妙な位置に突き刺さり、日本優勝!!!
劇的なワールドカップ制覇でした。
ちなみに、澤選手は、本当にPKが蹴りたくなかったらしく、11番目のキッカーだったようです。
正解!
次回は、佐々木ジャパンがワールドカップを獲得した理由に迫りたいと思います。
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