UEFAチャンピオンズリーグ準決勝ファーストレグ、インテル対バルセロナ
見応えのある大一番でしたね。
やはり、バルセロナはアイスランドの噴火に負けたということもあったかと思います。
1000キロを14時間かけてバスで移動というのは、あまりにもきついです。
身体は動けていましたが、最後のハート、熱い部分が少し足りなかったかなと思います。
僕もアイスランドの噴火に負けた口ですけど。。
自然には敵いません。
もちろん、移動の問題、そしてホームのインテル有利の判定というのもありましたが、インテルの闘い方は見事という他なかった。完璧な試合運びだったと思います。
正直、ここ数試合のインテル、イマイチでしたが、もしや、この試合のための練習してたのかな??などと思ってしまいました。
バルセロナのボール保持率は約70%
しかし、この試合はインテルの思惑通りに試合が運んだ70%であった。
僕はそう思います。
そういえば、先日の日本対セルビア戦における日本のボール支配率は70%。
結果は0−3の負け。
通じるところのあった試合だったということでしょう。
セルビア戦に見る岡田ジャパンが弱い決定的な理由も参考に
インテルとしては、まずメッシを止めること。
そのために、ディフェンスに深さをつけたのだと思います。
守備の基本はディアゴナーレ、つまり段差をつけるということです。その段差を3段階にした守備をメッシのところではよく見ました。
リーガエスパニョーラの試合などでは、メッシに4人がかりとか5人がかりで対応して抜かれるということが度々あった。
しかし、インテルは、メッシを囲むのでもなく、近づくでもなく、3人の段差によって守ったわけです。
3人の段差があれば、ドリブルを続けることが難しくなりますし、たとえシュートを撃ったとしても、特定の方向にしか蹴れません。
ゾーンのプレスディフェンスというのが、マラドーナを止める為に産み出されたという事実を思い出しますね。
もちろん、メッシにもチャンス自体は何度かありましたが、ほぼ抑えきったと言ってよいと思います。
まず、メッシを抑えること。インテルにとって、これが最大の課題であったと思います。
この試合、運動量で言えば、アウェーのバルセロナの方が明らかに多かったと思います。
ボールを70%保持しているにも関わらず。
バルセロナは、ポゼッションが多いにも関わらず、インテルに走らされてしまったのです。
通常、バルセロナのトライアングルによるパス回しは、自分達より守備しているチームは多く走らされるのです。
でも、この試合では、そうでは無かった。
それが、インテルの巧みなポジショニングでした。
インテルは、守備ブロックを作ると同時に、相手にチェイスするよりも、ポジショニングによって、バルセロナのパスコースを消していました。それも深度をもって。
なので、バルセロナは守備ブロックを崩すために、3-2-3-2的な平行の状態でのパス回しを選択しました。
横パス+横パス+縦パスです。
しかし、これは、4-3-3や3-4-3における斜めのトライアングルと違って、縦パスを入れない限り、決定的な場面を作れません。相手を走らせることも出来ません。
何度かあったダニエウ・アウベスの上がりも止められました。
けれども、正しいインサイドキックを使った一本の斜めのパスが、相手を完全に崩します。
バルセロナの1点目は、これぞバルセロナ!という、見事なパスによる崩しからで、正直、左サイドで裏にパスが出た時点で点が入ることを確信しました。それほど見事な攻撃でした。
が、しかし、インテルは、すぐさま同点に追いつきます。
インテルの1点目は、バルセロナが4バックのラインを作っていたわけですが、右サイド=インテルの左サイドでスナイデルがフリーになっていたもの。
インテルの3点目もスナイデルがフリーになっていました。
バルセロナの敗因の一つは、スナイデルをフリーにしてしまった事だったと思います。
もちろん、インテルとしては、それを狙っていたわけです。
日本代表もオランダと試合をする際には、決してスナイデルをフリーにしてはなりません。
稲本か今野をマンマークに付けるくらいの事をしなくてはならないと思います。
そして、インテルは、攻撃する際には、わざとスペースを大きく使っていたと思います。
バルセロナが二人がかりで前からチェイスしてくるのを知っていたからです。
これによって、相手をより多く走らせた。
故に、後半バルセロナの足が止まってきて、インテルのカウンターがものの見事に決まったのだと思います。
バルセロナ型のショートカウンター主体の守備は、この前のガンバもそうですが、中盤がコンパクトでないと機能しないプレス方法です。
ガンバ大阪に見る、世界との闘い方の基本形の誕生、そして宇佐美貴史覚醒
小野伸二×清水の成功 ガンバの失敗 でも引き分け。も参考に
なので、インテルは、意識的に、攻撃の際に人と人の距離を広げたのでしょう。
この結果、バルセロナのプレスは、やたらと走り回されることになりました。
これが、この試合、ボディーブローのように、じわじわと効いてくる事になります。
インテルから見たバルセロナの守備の弱点。
それは、右サイドバックのダニエウ・アウベスが上がった後のスペース。
そして、センターバックのピケとプジョルのスピードの無さでしょう。
これをどう突くか?
これがポイントだったと思います。
インテルの2点目は、まさにカウンターから、プジョルとピケの間をエトーとミリートが抜け、右サイドバックのマイコンが全力で上がってきたもの。
見事なカウンターでした。
ここで注目したいのは、おそらく日本の選手達であったとしたら、あるいは他のチームの選手だったとしたら、最初にパスを出す時点で、フリーで右サイドを駆け上がったマイコンにパスを出していたはずです。
マイコンは完全にフリーだったからです。
でも、エトーとミリートのところにパスを出したからこそ、ディフェンスに対して2対2の状況が出来、全力で走ってきたマイコンがスピードを落とすことなく折り返すことが出来た。
ミリートもゴールを決められた。
こう思います。
そしてこれは、センターバックのピケとプジョルのスピードの無さが、バルセロナの弱点であると認識していたインテルの作戦勝ちであったと思います。
2トップがわざと真ん中のハーフライン近くに居たということです。
これが、ダニエウ・アウベスの側に居たら、スピードで上回ることが出来ませんから。
そして3点目は、ダニエウ・アウベスの裏が狙われたということでしょう。
いずれも、インテルの作戦勝ちです。
正直、この試合は、エトーを放出した事を後悔する内容だったのではないでしょうか?
バルセロナのセンターバックはエトーに弱い。
なぜなら、速いから。
バルセロナの弱点を知っているから。です。
一方、インテルに居たイブラヒモビッチは仕事させてもらえませんでした。
恐らくこれは、完調になかったという事だったのではないか?と思います。
では、アンリではどうだったのか?
などと思ってしまいますがね。。。
マイコンの上がりを抑えられたのではないか??
さて、僕はどちらかというとバルサ好きなんですが、
インテル対バイエルンなんていう、全然好きじゃないチーム同士の決勝になったとしても、モウリーニョ対ルイス・ファン・ハールの名将対決。
それも、世界最高の名将対決が見れるとしたら、それも有りかなと考えています。
なにしろ、モウリーニョはルイス・ファン・ハールのアシスタントだったのだ!!
ま、バルサ勝ってしまうかもしれないですけど。
何が起きるか分らないですね〜カンプノウ
笛はバルサ向きに吹かれるでしょう。
決勝 バルサ対ルイス・ファン・ハールのバイエルンていうのも面白いよな〜
いずれにしても、アヤックス=バルサ系の対決ですけどね。
監督が良ければ、チームは強くなります。
当たり前の事実です。
いかに流行が変わろうとも、94-95の史上最強チームとの呼び声高いアヤックスを率いたルイス・ファン・ハール。
そのアシスタントを経験したモウリーニョ。
ルイス・ファン・ハールも15年経って、バイエルンを率いて1年でここまで来てます。
そういうことです。
日本も名将を呼びましょう。
それが強くなる一番の近道であると、世界最高峰の闘いは、教えてくれます。
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