新しい黄金世代の輝きを見た!!大宮対ガンバ大阪のつづきです。
ACLガンバ大阪 対 水原三星戦
久しぶりにサッカーを見ていて感動した試合。
そして、この試合は恐らく、日本サッカーのターニングポイントとなる試合、日本サッカーが進むべき基本形が示された試合であったのではないか。
僕はそう思います。
この試合注目していたのは、ルーカス、平井、遠藤、橋本というガンバ大阪のサッカーを支える主軸の選手を欠く中で、どうやって中二日で修正するか?ということでした。
そして、そのぎりぎりの修正の中で果たして宇佐美と大塚という新しい戦力は機能するのか?
崩れた崖は修復出来るのか?
前半の20分間、ガンバは守備的な闘い方をしました。
5バックだったと思います。
というより、明神や武井までもが下がってしまったので、7人でディフェンスするようなカタチでした。
ですから、かなり押し込まれていました。
下がっているので、中盤がすかすかになり、パスも回らないため、前線の3人の選手も引いて来てしまいます。
この時、ディフェンスラインは、ラインを作っており、しかも数的有利の原則を貫いていました。
なので、選手を捕まえない人まで下がってしまい、無駄にディフェンスに人数をかけ、マークを離してしまっているような状況になりました。
セルビア戦に見る岡田ジャパンが弱い決定的な理由も参考に
しかし、20分を過ぎると、今度は、ガンバは両サイドの加地と安田を上げ、3バックにします。
そして、フラットの3バックのラインを40メートルくらいに保つようになりました。
3-5-2の中盤は5人。というより、宇佐美がトップの左側で張る、変則の1トップのようなカタチで大塚が引いてきて、3-4-2-1あるいは、ウイングバックが上がった状態では3-3-3-1のようなカタチになったと思います。
見所だったのは、1トップだった宇佐美選手のポジショニングと駆け引きです。
引いて来てダッシュ。
あるいは、押し上げてオフサイドポジションに居るところから引く動き。
これによって相手のディフェンスラインを修正させ、2列目からの飛び出しをさせやすいようにしていました。
これは、月曜スポルトで風間八宏氏が言っていた、『矢印の動き』です。
攻撃の選手の動きによって矢印の向きを変えさせ、その力を利用して攻撃する。
力学的なサッカーの本質です。
『作用と反作用の法則』と言い換えてもよいかもしれません。
相手の力を利用して投げる『合気道』のようなサッカーとでもいうのでしょうか?
何度かあった決定機は外してしまいましたが、とても良い動きだったと思います。
そして、この宇佐美の動きによって、『相手ディフェンスを下がらせ過ぎない』ことに成功したのもまた特筆すべきことだと思います。
約40メートルのディフェンスラインと、約30メートルの攻撃ラインを上手く保つことが可能になったわけです。
イチローのメジャー2000本安打とサッカー日本代表が進む道も参考に
これによって、中盤はコンパクトになり、6人という数的優位によって、2列目からの飛び出しを可能にしていた。
そしてもう一つ、素晴らしかったのが守備です。
中盤がコンパクトになることにより、プレスが効くようになりました。
押し込んだ時のカウンターにおいては、前線の選手と協力してフラット3が押し上げ、相手のカウンターを防いでいました。
トルシエジャパンはなぜ勝てたのか?フラット3をもう一度考える 第二回も参考に
前線がチェイスしてボールが出ないようにして、フラット3が押し上げる。
ボールが出そうな場合は、先に下がる。
これも矢印の動きです。
ディフェンスラインの矢印の動きによって、相手の攻撃を抑えていたのです。
これによってガンバは、自陣深くへのロングボールによるカウンターを防いでいたわけです。
そして、それによってウイングバックの2人は高い位置を保てていた。
ウイングバックが高い位置を保つことが出来ればプレスが効きます。
中盤は、コンパクトな上に数的優位なので、相手ボールになっても、積極的なフォアチェックが可能になります。
運動量は必要ですが、狭いスペースなのと、無駄な動きでは無いので試合終了までその運動量は落ちることが無かったです。
正直、あれだけ無茶苦茶になっていたディフェンスを、たったの2日間で見事に立て直した。
しかも、前半の20分間はダメだったにも関わらず試合中に修正したというのは、本当に素晴らしいと思います。
前回のエントリーで、ガンバに守備の基礎を教えられる人が居るのか?という疑問を提出しましたが、どうやらその答えは、明神と山口だったのではないかと思います。
最近、正直なところ明神の影が薄くなっているような感じがしていました。
しかし、遠藤、橋本が不在という絶望的な状況において、仲間を鼓舞し、的確なポジショニングを指示し、自ら走っていたのは明神でした。
トルシエジャパンの申し子だった彼は、復活したフラット3のガンバ大阪において、水を得た魚のように、獲物を狩る漁師のように、ギラギラしながら走り回り、ボールを狩っていました。
加地も安田も体力が売りの武井も明神と共に走り回りました。
この中盤の運動量がガンバの守備を支えていたと思います。
そしてフラット3のラインディフェンスを支えたのは、故障から明けた山口でした。
前節のJリーグでは、パフォーマンスの不足を露にし、途中交代。
しかし、この日の山口は違っていました。
かつて宮本と共にガンバのフラット3を支えた男は、その役割をきっちりと果たしたのです。
宮本はかつて、ガンバのフラット3を「代表のフラット3より完成度が高い」そう言っていた事を、この試合を見て思い出すことになりました。
ガンバの失点はセットプレーから、誰がマークに付くのか?曖昧になっていた為、安田が185センチのフォワード相手に競り負けたもの。
マークの確認と同時に、背が高い相手に対しては、もう一人、身体の大きな中盤の選手が必要なことを認識させられるゴールではありました。
一方のガンバのゴールは、宇佐美が得意のキープ力で相手ディフェンスを3人引き連れたところでボールが二川に渡り、宇佐美に引きつけられていた守備の矢印が二川に向ききる寸前にシュート。
ボールはディフェンスの間を抜けてゴール。
宇佐美がメッシのように相手DFを多く引きつけたことで生まれたイニエスタのゴールのような二川のゴールでした。
その後もガンバペース。
実に良い試合をしています。
大塚は正直、まだ合わせきれていない感じでしたが、宇佐美の前節もそんな感じだったわけで、これは回を重ねることによって修正されていくでしょう。
一度あったピンチも、加地が猛然とダッシュして防ぎました。
いやあ、本当に素晴らしいファイトです。
見ていて気持ちよくなりますね。
後半、大塚に変えて怪我明けのスピードスター、佐々木が入ります。
すると布陣は2トップ気味になり、バルセロナのような3-2-3-2という布陣になりました。
ここで加地や二川から佐々木に入るパス、スピードに乗ったプレー。
本当にワクワクするような攻撃でした。
速い選手が70%の力でプレーする重要性も参考に
フラット3のラインディフェンスは前線のプレーヤーと連動しなければなりません。
その為、ディフェンスと攻撃の選手の間にコミュニケーションが生まれ、それが、誰がどういう風に動くべきなのか?を瞬間的に各自に判断させているのだと思います。
トルシエジャパンはなぜ勝てたのか?フラット3をもう一度考える 第三回
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も参考に
間違いなく世界に通用するような素晴らしいプレーが、ポンポン飛び出しました。
宇佐美も積極的に動いてボールを引き出したり、チェイスしていますが、どうやらアップアップ。
かなり苦しそうです。
しかし、この宇佐美が最後の最後でやってくれるのです。
そして、最後の最後に待っていたのは、インザーギのような鋭い飛び出しによる宇佐美のロスタイムのゴールによる勝利でした。
宇佐美も、「今までこんなゴールは決めたことがない。」というような、どん欲でスピード感あふれる、素晴らしいゴールでした。
この試合、宇佐美は攻守に走り回り、的確なポジショニングと飛び出しの駆け引きやキープ力を見せました。
そして、疲れてアップアップになりました。
今までだったら、それで終わっていたでしょう。
しかし、この日の宇佐美は違っていました。
最後の力を振り絞って、もの凄い勢いでゴールに向かっていたのです。
『宇佐美覚醒』
もしかすると、僕達が見たのは歴史的瞬間だったかもしれません。
バルセロナにおけるメッシの登場のように、今回の宇佐美のゴールは、これからのガンバ大阪を、これからの日本サッカーを方向付ける大きなゴールだったのではないか?と
そして宇佐美だけではありません。
この日ガンバが見せた攻撃や守備。チームの修正。
一貫した育成と正しい技術の獲得とその実践。
正しいインサイドキックを使用したトライアングルの形成。
フラット3によるロングボールとカウンターへの対策。
中盤のコンパクト化によるプレッシング。
矢印の動き=作用と反作用の法則を利用した力学的な攻撃や守備。
数的優位ではなく、キープ力によってDFを引きつけることにより、数的不利の状況で有利にする攻撃。
フラット3とゾーンのプレッシングによる数的不利な状況で行える守備。
後半におけるスピードスターの活用。
それらは、正に日本サッカーが進むべき方向の一つである。
このように僕は思うからです。
日本代表、ワールドカップというのもそうですが、僕は今回のガンバ大阪というチームに非常に大きな可能性を感じています。
もちろん、今のままでは足りないところは山ほどある。
しかし、原型は出来た。そう思うのです。
もしかすると、もう一度クラブワールドカップにおいて、欧州の強豪、バルセロナ、バイエルン、リヨン、インテルといった本当の強者に対して挑むことが出来る基本形を、今回のガンバの闘い方に見たからです。
12月まで、私達はサッカーから目を離せないかもしれない。
そして、これから先も目を離せないかもしれない。
そう考えたくなるような、素晴らしい試合でした。
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