最近サッカーの話題ばかりで、アート系服系の人には、申訳ありません。
久々にアートの話題。
東京都現代美術館では、ドイツの現代美術家レベッカ・ホルンの日本初の個展が開かれています。
僕も、この前見て来たのですが、本当にスゴい展覧会です。
ここ数年の間のベストオブベストと言って間違いないと思います。
それほどの展覧会です。
今までこれだけの才能を持った人の個展を日本でやっていなかった事に驚かされます。
それは、ゲルハルトリヒターの展覧会を初めて見た時と同じくらいの驚きでした。
ドイツの現代美術は、ゲルハルト・リヒター、アンセルム・キーファー、ヨーゼフ・ボイスと、本当に他を圧倒するアーティストが居ますね。
レベッカ・ホルンも、間違いなく彼らに匹敵するアーティストでしょう。
なぜ、そんな素晴らしい表現を持った芸術家が輩出されるのか?
それは、やはり、彼らが近現代史と真っ向から向き合っているためだと思います。
重過ぎるドイツの近現代史と、宇宙の存在理由みたいなものに通じるレヴェルの表現を、彼らの作品からは感じることが出来るのです。
その作品を見るだけで、背後にある巨大な構造が垣間見えるように出来ているわけです。
そしてそれが、優れた現代美術の現代美術たる存在理由なのだと思うのです。
翻って、日本のお茶の間現代美術、身内受け現代美術を見るにつけ、こんなんで良いのだろうか?と思うのは、僕だけでは無いでしょう。
結局のところ、これぐらいのレヴェルの表現が出来ない限り、時代の扉は動かないのだと思います。
そして、僕が目指しているのも、このレヴェルの表現なのです。
たとえ現代美術の多くが、マネーロンダリングの手段や、ほぼゴミのようなものであったとしても、それを差し引いても、やはり現代美術というのは、『なくてはならないもの』だと思う。
現代美術が『なくてはならないもの』だと思うのは、一つには、それが『論理的・感覚的・経験的に全て理解出来るものではない』という逆説にある。
今まだ知らないもの、まだ理解出来ていないものを理解出来ていない状況で提示し、それを体験し、後に繋げることが出来る行為こそ、私達が必要としている『現代美術』というものの姿なんじゃないかと思う。
そして、この展覧会は、その表現に成功している。
皆さん、是非足を運んでみてください。
そして、是非レベッカホルンの展覧会のメイキングの映像を見てきてください。
そのスゴさが分ると思います。
text by contemporary creation+
http://www1.parkcity.ne.jp/ccplus/
contemporary creation+ の秋冬セールは一部を除き継続中です。
よろしくお願いいたします。
レベッカ・ホルン展
-静かな叛乱 鴉と鯨の対話
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/107/
レベッカ・ホルン展
-静かな叛乱 鴉と鯨の対話 展覧会情報
会 期
2009年10月31日(土)ー 2010年2月14日(日)
休館日
月曜日 ただし11月23日、1月11日は開館、11月24日、12月28日~1月1日、1月12日は休館
開館時間
10:00~18:00(入場は閉館の30分前まで)
会 場
企画展示室 3階、1階
観覧料
一般 1,200円(960円)/ 大学・専門学校生 900円(720円) 中高生 600円(480円) / 65歳以上 800円(640円)/ 小学生以下 無料 *( )内は20名様以上の団体料金 *本展チケットで「MOTコレクション」もご覧いただけます。 同時開催「ラグジュアリー:ファッションの欲望」との共通チケット 一般1,800円(1,440円)/ 65歳以上1,400円(1,120円)/ 学生1,500円(1,200円) 中高生1,000円(800円)/ 小学生以下無料
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/107/2