ファッション再生計画18『安い服を買って節約出来るお金はどれくらい??のつづきです。
話は、1990年代後半に遡る。
1990年代後半から2003年にかけて、ファッションは、一つのピークを迎えていたと当ブログは考えている。
あるいは、同時代を見て来たファッションファン、ファッション関係者も同じ思いかもしれない。
当時のファッションは単なる服ではなく、思想であり、実験であり、アートだったと思う。
なぜ、あの時期ファッションは面白く、その後つまらなくなっていったのか?
それは、戦争のためだったと当ブログは考えている。
911テロ後のアフガン戦争。この頃までは、表現者達は、様々な事が出来た。
ファッションは自由だった。可能性があったと思う。
しかし、2003年のイラク戦争を境に、状況は変わった。
バブルが始まったのだ。
それは、中東の石油価格の上昇と同時に起きている。
石油価格の上昇によるオイルマネーは、様々な分野に投機されバブルを引き起こした。
何しろ9ドルだった石油価格が150ドルになったのである。
コストは一緒。
どれほど儲かったのか分らない。
脱炭素社会は、エネルギーメジャーの陰謀も参考に
そして、バブルによるにわか長者、オイルマネーを牛耳る、ロシアや中東の金持ち達を目当てに服作りが始まっていった。
2000年のユーロ統合による物価上昇で、生産価格が高騰していた服飾企業は、オイルマネーによるバブルに活路を見いだしたのである。
そして、バブル経済の成金やオイルマネー長者に向けた、これみよがしな高価な服作りを開始したのである。
そういう服は、値段が高くても売れた。
しかしながら、そうした服は、既に成熟していた社会には、受け入れられないものだった。高価過ぎるし、豪華過ぎたのだ。
こうして、プレタポルテは、不当な価格高騰を生み、六本木などのセレクトショップでは、あからさまに経済暴力団しか買えないセレクトが行われていたのである。
つまり、ファッションやお洒落のアイコンが、経済暴力団のアイコンになってしまったのである。
一般の人がブランド=高級衣料を疑問に思い始めたのは、以上の理由からだろうと思う。
つまり、デザイナーズの服が、成金や暴力団に見える現象こそが、デザイナーズが失速した最大の理由なのではないだろうか?
ファッションというものが、イメージ的に私達を引き上げてくれる対象ではなくなってしまったのではないか?
そして、サブプライム破綻によるバブル崩壊が始まった。
ユニクロやH&Mなどのファストファッション勢力が、NHKを始めとしたテレビをジャックしていくのは、大体この辺りからである。
そもそも、なぜ国営放送であるはずのNHKが、ユニクロなどの特定の企業の特番を放送しなければならないのか?
これは、我々から放送料を徴収しておきながら、特定の企業の利益の為に放送を作るという、NHKの根幹を揺るがすような不当な行為であると思う。
そして、テレビのニュースを見る度、どこどこのH&Mでこんなに行列が出来ました。という放送が流れた。
いわゆる『行列商法』である。行列の出来るドーナツ屋とか、行列の出来るラーメン屋とか行列の出来る揚げ物屋とか。。
そもそも、行列が出来る揚げ物屋が美味なはずがないじゃないか。
それは、大量に揚げ物をすると、油が酸化してしまうためである。
それはともかく
こういうマスメディアを通じて、我々は、ファストファッションは流行っている。ユニクロは素晴らしい会社だ。ファストファッションを買おう。
という風に洗脳されたわけだ。
サブプライム崩壊によって経営危機になったファッションブランドは、ファストファッションのアイコンとして、ファストファッション=お洒落=ブランドと同じ価値を持つ
というように見せるため、大金によってファストファッション側に組み入れられたのである。
ちなみに、日本を代表するファッションブランド『コムデギャルソン』がH&Mにデザインを提供したギャラは3億円だったと言われているそうだ。
このお金は、あたかもH&Mがコムデギャルソンと同義であるという象徴に使われたお金であった。
このお金によって、ファストファッションは、水戸黄門の印籠を得たのである。
もちろん、中身は、有名シェフが作ったインスタントラーメンみたいなものであるのは、当然の事であったが。。
こうして、バブルな服は弾け、一般的な層はファストファッションに巧妙に誘導されたのである。
しかし、一番割を食ったのは、まともな服を作って売り、そして買っていた層である。
文化や芸術としての服を追求していたファッション。
服としての可能性を追求していたファッション。
最悪な事に、ここが吹き飛んでしまったのである。
これは、ファストファッションでもなく、バブルでもなく、本当に美しい、素晴らしい商品を作っていた部分で、人々に本当の感動を与えていた部分なのである。
それらのかなりの部分が吹き飛んでいってしまった。
私達が立て直さなくてはならないのは、この良質なファッション。
人々を感動させたり楽しくさせたりワクワクさせたりドキドキさせたりする、本物のファッションである。
当ブログは、それを再生するのが一つの大きな目標である。
とはいえ、うちの店に来れば、ワクワクさせたりドキドキさせたりする、本物のファッション。今でも様々ありますけどね〜
でも、これを再生させたいのです。もっと面白く、もっとワクワクするように。
contemporary creation+
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